の教室
平成17年・春のお題

東京都生産高全国1位の農産物、さてそれは。。

 〜平成17年・5月28日〜
 左の写真。
 厚く皮をむいて、ヨォ〜〜〜く水にさらしたモノ。
 さて、
 なんだか判ります?
 その名は、東京うど。
 山うどから少し遅れて、
 今がちょうど、収穫期であります。

 東京の近郊農家の畑の中に、何も埋えてないのに、
 なぜかやはり、畑・然としている場所。
 その地下に、1.5メートル位の高さのムロを掘って日光を遮断、
 そうした場所で、うどは育てられています。
 真っ白で、アクもうどにしては少なく、たいへん扱いやすいのが、特徴。
 日当たりの良い場所に置いておくと、すぐに緑色になって硬くなりますから、
 買ってきたら、すぐに冷蔵庫へ入れてくださいね。

 写真のうどの芯の部分は、このまま、お刺身のツマや、酢味噌あえの具に。
 でも、
 普段案外、捨ててしまう、皮や新芽の部分も、
 アクの少ない東京うどなら、カンタンに、楽しいお料理に変身します。
 小さなうぶ毛をタワシや包丁でこいて、ていねいに取って、
 新芽の部分はそのまま素揚げ。
 から揚げの、ちょっとした添え物に。
 皮は、繊維に沿って、荒く千切りして、水にさらし、5分ほど茹でだすと、
 アクが面白いように抜けます。
 もう一度、真水にさらしたら、だし汁で味付けて、茹でびたし。
 大人の男性には、たまらないお料理ですね〜(^^)

 もうじき、6月は父の日。
 チョッと早めに、お父さんを喜ばせてあげては、いかがでしょう?(^^)


そんな、『気』の入る包丁は・・・

 〜平成17年・5月10日〜
 さて、たいへん難解な、独りよがりのような文章の、
 そのまた続きで、あります。
 大阪市から、南へ阪神高速を走ると、
 出てくるのは、堺市。
 日本史でも勉強する、鉄砲鍛冶・刀鍛冶の町、堺。
 今でも、プロが使う和包丁のほとんどは、この町の生産です。
 今回のうんちくは、
 築地でも手に入る、この場所で生産される2つの包丁の、お話です。
 いわく、『正本』(まさもと)それから『有次』(ありつぐ)。

 正本は、出来上がりから、既に『気』がこもった、包丁、として、有名。
 やってくる相手を、ずんずん、切りさばいてくれます。
 さっ、と研げば、すぐ包丁面に『気』がよみがえる。
 本当に、素晴しい包丁。
 お客様の相手をしながらすしだねを切り捌く、
 おすし屋さんご用達、というのも、うなづける。
 でも、刃先が切り手の意思よりも、どんどん先に切ってしまうから、
 大怪我するときも、確かにありますね。

 私は、自分自身がノロマな割に、
 柄モノに先を越されることが、大嫌いな、性分。
 ふぐさしを引く際に、当てた角度どおりに切れる、のではなく、
 当てた気合どおりに、切れて欲しい。
 で、
 私は『有次』と、どうやら相性が良いような気がしております。
 相手に刃先が当たっても、すぐには、切れない。
 切れ味では、正本に譲るのかもしれない、けれど、
 『むん。。。。。』と、切る相手に向かって、細く長い気合を入れたときに、
 その気合どおりに、切れてくれる。
 これが、たまらなく、いい。
 作った職人に、感謝を感ぜずにはいられない、素晴しい相棒であります。

 たまたま、2つの包丁屋についてのみ、ご紹介しましたが、
 軽く、しなやかな『木屋』
 質実剛健、豪快な切れ味の『杉本』
 和包丁。日本人が作った、今の日本人のための、刀。
 博物館に展示されることこそないけれど、
 1日の仕事が終わった後も、なぜか見入ってしまうことのある、
 名品ぞろいだと、私は思うんですがね。


引く、つぶす、当たる、、、 イヤ、切るんだよ!

 〜平成17年・5月10日〜
 今日はかなり、生意気であります。
 だって、ふぐしか知らないような私が、こともあろうに、
 刃物全般のことを、これ見よがしに言ってしまおう、ってぇんですから、
 全く、たいした度胸だね〜私って(笑)

 お刺身を切るとき、
 プロが切った刺身と、アマチュアの切ったお刺身、
 一見、似ているようでも、
 10分ほど時間を置いてみれば、一目瞭然。
 上手なプロが切った刺身は、10分経ったマグロも、シャキン、とした切り身。
 ドリップがほとんど、出ません。
 なぜ、なのか。。。。
 ん〜〜〜。
 日頃、このページでは、難しい言葉でも、簡単にご説明しよう、
 ん?そうは見えません?(笑)
 エ〜〜〜。
 そうは見えないようでも、何とか、言葉を選んでは、悪戦苦闘しておりますが、
 今回は、どうにも、
 易しく言い当てはめられそうな言葉が見つかりません。
 かなり突っ込んだ言い回しになっちゃいそうですが、お許しください。

 さて、
 『切る。』には、さまざまな、切る、が、あります。
 ぐにぐに柔らかくても、刃先さえ動いていれば、何とか切れる、生子。
 これは、『引く』
 野菜の上に菜切り包丁を置いて、力を上からかければ、ズ。と切れる。
 これは、言い換えてみりゃ、『つぶす』
 飾り包丁、ちょっと切れ目を入れる。とがった刃先で、チョん、と力を入れる。
 これは、『当たる』
 これらに対して、
 柔らかい横繊維のカタマリの、魚の切り身の、それぞれの小さな繊維を直角に、きちんと切っていく。
 これが、本来の、『切る』。
 相手に接触しながら滑っていく包丁の、まさに切っている、その動く1点に『気』を込め、
 つややかな切った面をイメージしながら、一気に下まで切り離す。
 これが、旨い刺身の切り方。
 『気』の入っている場所と、切っている場所が違ってしまえば、
 デレ、っとした刺身しか作れない。
 『お前、どこで切ってんだよ!』って、兄弟子が包丁持つ若いシにハッパかけるのも、
 切る1点に、『気』がきちんと合ってないぜ、って言う意味。
 ふ〜〜〜っ。

 なにやら、書いていて、気合、入りすぎちゃったかな?(笑)
 お解り、いただけますでしょうか。


結構、キレイでしょ? (^^)

 〜平成17年・4月20日〜
 ビンの中で、赤と白とのグラデーション。
 これ、ハジカミ、です。
 春になって出てきた、芽を出したショウガの、株の小さなものを、
 先の部分をキレイにむいて、湯通しして、甘酢漬け。
 「最近はこうした手間、かける店がないのよね〜」って、
 築地のヤッチャ場のおばちゃんは、嘆くのだけど、
 鍋料理屋の、手スキの季節に、たまにこうして、手間かけてみる。
 毎年のことでありますが、
 今回は、いつもは1本ずつ、料理に添えて出している、それを、
 酢漬けのビンに入れたまま、
 明かりに透かして、眺めてみる。
 結構、イイ。。(笑)

 春から初夏にかけては、
 だし汁や、甘酢汁、南蛮酢などに、漬け込んでおく料理が増える頃ですが、
 お客様にお出ししようと、ビンを取り出した際、
 ふ、と、ライトに透けた景色のキレイさに、見とれる。

    ホォ〜〜〜。。

 そんな機会の、増えるころでもあります(^^)


デコボコな、柑橘類の王様。

 〜平成17年・4月12日〜
 ちょっと大きめの温州みかん、の大きさ。
 不揃いな形、デコボコした表面。
 ところどころに、スれたような跡があったりして、
 愛嬌のある、不恰好なこのミカンの名前は、たんかん。
 でも私、
 こんなにおいしいミカンは、初めて食べました(^^)

 中国が原産。
 日本では、沖縄から奄美地方、鹿児島でも、作られています。
 写真のたんかんは、奄美大島のもの。
 沖縄・本部(もとぶ)地方のものは、甘くて特に、評判。
 今年は、不作で早々に注文を終了してしまいましたが、
 例年ですと、2月の中旬から、4月上旬まで、
 収穫が見込まれるそうです。
 袋に入れて、道端の棚に並んで売られている景色は、
 まるで、棚をオレンジ色のペンキで塗ったよう。
 皮は、指で簡単にむけます。
 種も少ないし、甘皮ごと、口にポン。
 バレンシアオレンジと、温州みかんの、間のような、
 キツ過ぎない酸味、輪郭のある甘み。
 とある書物では、『柑橘類の王様』と、紹介されているそうで。
 マタひとつ、もうひとつ、と、後を引く、おいしい味です。

 コタツミカンの時期を過ぎて、デコポンが出回る前の、
 南国からの、お楽しみ。

 是非、 是非。 (^^)


学習教材に、採用されました(^^)

 〜平成17年・3月30日〜
 このページにある「お箸の使い方」のコーナー、
 http://fugusugata.jp/tencho/kobeya.html
 今春発売の、学研「2年の学習」1学期号に、
 採用されました。
 昨年秋から、お話がございまして、
 私も、大変楽しみにしておりました企画です。

 元はといえば、小学生のお子様をお持ちのお母様に、
 ご自分も箸使いが上手くないから、教えて欲しい、
 そうご相談を受けたのが、始まり。
 我々は、
 「オィ!お前これができネェで料理屋でござい、ってェツラすんなよなっ!」
 って、
 使いづらい金箸で、楊枝の山を右から左に1本づつ、
 小突かれながら練習させられましたが、
 一般の大人の方も、箸の使い方には、苦労なさっていたんですね。
 きちんと持てるように、
 私なりの工夫を凝らしたコーナーでありましたが、
 採用されて、何より、といった感じであります。

 誌面では、無骨い包丁ダコのある私の手の代わりに、
 かわいらしい2年生のモデルさんの手で、
 もっと親切に、解説されております。
 なかなか、対象年齢のお子様がいらっしゃらないと、
 目にする機会もないとは存じますが、
 宜しければ、手にとってご覧くださいませ(^^)


夏のとらふぐは、ウマイ、か?(笑)

 〜平成17年・3月26日〜
 暑さ・寒さも、彼岸まで。
 とらふぐは、秋の彼岸から、春の彼岸まで。
 旬を好む方なら、誰もがご存知の、お話。
 じゃ、
 なんで私の店に、夏でもとらふぐ料理が、あるんでしょ?(笑)
 腑に落ちない方、多いですよね。
 実際、大阪では夏にはとらふぐは姿を消してますし。
 それには、今から30年ほど前に、お話はさかのぼります。

 当時、市場の、とある仲買から
 「漁師を助けてやってくれない?」って言われて、
 私の親父が快く引き受けたのが、夏でもとらふぐ料理、の、始まり。
 夏になると、とらふぐは青森沖や、秋田沖まで、
 水温の低いところを求めて回遊します。
 数は少ないけれど、
 これが、北の漁港を出る漁船の網に、かかるわけ。
 漁港では、ふぐをさばける職人はいないから、
 活きたままトラックに乗せて、陸路、市場へ大急ぎ。
 それでも、関西圏までは持たない、関東までが、やっとだから、
 築地市場の顧客で、ふぐをさばける職人のいる店を、
 北の海の漁協が、探してた。
 それで。
 その縁で、今も、夏も冷凍に頼らず、ふぐさしを出せることになった、と。

 さて、味は、いかがか、と申しますと。
 夏のアッツイ時に、ぐつぐつお鍋を囲む、キビシイ暑気払いの勇気は、必要です(笑)
 でも、渡り鳥も、北へ渡れるのは、大人になって体力のある鳥だけ。
 とらふぐも、然り。
 冬の産卵期だけの楽しみ、白子は、望めないかもしれないけれど、
 夏獲れるモノは、大きさも十分で、身も締まっております。
 知る人だけの、お楽しみ。
 おいしい夏ふぐのシーズンは、これから、これから(^^)




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