 | | 食の教室
平成16年・春のお題 | |
 |
「そこまで手をかけるかぁ?」病、蔓延中。。(笑)
〜平成16年5月19日〜
さて、本日は、店の宣伝です(笑)
今年の初めに漬け込んでおいた、あんず酒が、
いよいよ蔵出しとなりました。
ウ〜ム。おいしい。。
さすがは焼酎**で漬け込んだだけのことはある。
あ。**の部分は、ナイショ。
発表しちゃうと、お酒屋さんがスネると思いますので(笑)
で、残ったのが、写真中央の、あんずの種。
捨てちゃオっか?と、思ったところへ、ピーンときた。
「あんずの種の中にある白い部分、あれ、杏仁、って言うんだよね〜(^^)」
と、誰かが言ったから、タイヘン。
いつもの悪いクセが始まりまして、まず、割って出してみよう、
出して、料理をこさえてみよう、と、試行錯誤。
いつもポン酢を作るのに、途方もない手間をかけているので、
ウチのスタッフには「途方もないムダ」に挑戦する、ヘンな気風があります(^^;
あんずの種を割るには、普通のヤットコじゃ、ダメ。
メチャクチャ固いから、水道管用のプライヤーで、バキッ!
出てきたピーナッツ状の小さな物を、
薄皮をぴろ〜、ぴろ〜〜〜ッて、取ると、写真右手前の物に。
これが、杏仁。
ここまででも、充分、くたびれました(笑)
で、何にしよう?
よくある中華料理店の杏仁豆腐なら、ココナッツクリームで代用しちゃうそうですが、
それじゃぁ和食の店で出せないぢゃん? って、
またもや、試行錯誤。
ザクザク、刻んで、グルグル、つぶして、練って、ねって、
玉子に、ミルクに、アチョ〜〜〜っ! と、出来上がったのが、
写真手前の、杏仁アイス。
ウン、うまい!!(^^)
コズエ、やったわっ ミドリ、できたわよっ
で、まだうんとこさ、残っている、あんずの種を眺めて〜、全員でため息。
ふぅぅ。。
私の店って、こんな所です(笑)
スローフードブームの、弊害。
〜平成16年5月11日〜
とにかく、スローフードは、今や、ブームです。
いらっしゃいませ、いらっしゃいませ、と、
せっかく、スローフードを目当てにいらして頂いたお客様に、
店のほうも、一生懸命よいものをお作りしたい。
でも。
本日は、そのウレシさに、水をさすのを覚悟です。
「店が荒れるから」という理由で、マスコミに公表されない店、
私もイッパイ知っています。
実は、ひたむきにスローフードを実践する店たちも、多くが、その中に含まれております。
「エ?なんで?店が繁盛するのはイイ事じゃない??」とおっしゃる方に。是非。
タイヘン申し訳ない言い方になってしまいますが、
この考え方が、スローフードそのものには、危険なのでありまして。
とかく、チェーン店展開に慣れてしまった私たちには、
「いつ、誰にでも、同じものを」という権利を、当然と考えてしまいがちですね。
私だって、広告された欲しい物が手に入らない時、
地団駄踏んで、くやしがって、何とかして手に入れようとしてしまいます。
そこが、実は、大きな盲点になっています。
なにより、スローフード食材は、数がありません。
一生懸命時間をかけて作れば作るほど、メディア広告に打って出られる量が生産できない。
広告に出さず、見向きもされず忘れられて行くか、
それとも、メディアに取り上げられ、引く手あまたに乱獲されてしまうか。
とっても、ワガママな迷いですが、
そのどちらも、生産する側には、あってほしくないのです。
スローフードと言われるまで、ひっそりと作り続けられている食材には、共通の特徴があります。
そのひとつが、大事にしている、人の縁。
評価してくださる少数の人のおかげで、ごく少量作られてきたもの。
ですから、このブームで皆さんが知ることになった食材には、
当然ながら、それを手にする事ができる方にも、順番があります。
何より、今まで、忘れずに評価し続けてくださったお客様が、先。
そして、それを広めてくださった方が、その次。
メディアを通じてお知りになった方は、残念ながら、その後になってしまいます。
でも、それこそが礼儀でありまして。
この順番の礼儀をゆがめようとされれば、先に申し上げましたとおり、
乱獲、荒らしに遭い、すぐなくなってしまう運命にあるのが、
実は今、スローフードと呼ばれる食材たちです。
中には、
「私はこんなに知っている、だから手に入れさせろ」とおっしゃる方も、いらっしゃるのですが、
たいへん恐れながら、
礼儀は、知識よりも、行動、と、私は理解しております。
甘栗カボチャ、長期貯蔵焼酎、天然アユ、限定醸造酒、天然ウナギ、有機栽培塩トマト、などなど、
私も知っていたり、扱った事もある、
スローフード運動が遠因で知られるようにもなった食材たち。
「せっかく店にやってきたんだから食べたい」とおっしゃって頂けるお気持ち、
本当に痛いほど、ウレシイのですが、
根絶やしにしないで、ゆっくりと育てたい作物や、食材たちです。
これからも、少ないながらも作っていく事に、最大の意義がございます。
その考えこそが、スローフード、なのでありまして、
当然、品切れの際には、途方もない時間をお待ちいただくかもしれません。
その点をご理解いただき、お待ちいただく事が、
スローフード食材の生産・供給者にとりまして、何よりも、うれしい助けと存じます。
大切に、大切に、育てた食材たち。
ゆっくりと、じっくりと、味わってくださいませ。
ミネラルウォーター、とはいうけれど・・・?
〜平成16年4月20日〜
しば〜らく、更新していないにもかかわらず、
相変わらず
マークをつけっぱなしでした。
今度こそ、更新しましたのでお許しを。
さて。
今回は、皆様の一番身近にあるもの、水のお話です。
今回は長いので、いずれ、特集にしちゃおうか、とも、考えていますが。
天然水にも、岩清水、温泉水、輸入水、等々、イロイロありますが、
案外、皆さんに知られていない味の重要な要素、あります。
それは、硬度。
ミネラル、イコール、金属イオン。
人間は、鉄イオン以外の金属イオンを、無意識に感じ取る習性があって、
俗にミネラルウォーターと呼ばれている物にも、
その硬度の違いで、実はミネラルウォーターとは呼べない物があります。
もっとも、
我々日本人にとっては、本当のミネラルウォーターなる物は、まずくって飲めないだろう、
そんな風にも、思うんですがね。
追ってご説明いたしましょう。今回は、チと科学的(?)ですよ。
まず、輸入水です。
代表的な、エビアン。これ、実は金属イオンは、ほとんど含まれていません。
むしろ、金属イオンの吸収という点では、ビッテルのほうが多い。
ところで、持論を繰り返しちゃいますが、
最近売られている飲料水は、困ったことに、ポリ容器に入っていますよね。
ポリ容器は、輸送用にごくわずかな間、詰められているだけなら良いのだけれども、
半年等、長いこと詰められっ放しになっていると、容器の匂いが移ります。
実際にそれができる容器だけに、チョッとね。
容器の素材は?そう、塩化ビニール。
確かにしょうゆとか、今はいろんな食品容器に使われているのだけれども、
習慣付くと、恒常的に多く吸収することになるのは、飲料水だわな。
環境ホルモンの疑いも出てきたことだし、
白身の魚の匂いと、案外これは同じニオイだけに、この点は職人としては、気になるところですな。
チョッと脱線しちゃいましたが、
あえて輸入水のお話を棚に上げちゃいまして、先に進みます。
日本の岩清水。
名水100撰、なんてのも、ありますが、
これらに共通する要素は、何だと思います? 実は、硬度の低さ。
海外の湧き水に比べ、
自然に湧き出る硬度の低い、水。それが、日本の湧き水の一番の宝物であるのだそう。
〜〜**さん、あの時の湧水コーヒー、美味しかったです〜〜(^^)〜〜
飲んで美味しい、沸かしてよし、
それはひとえに、限りなく無味、無臭であるということに、他ならず。
エ?じゃぁ、薬局で売ってる精製水が一番だ、ですって?
イヤ、それがね、
精製する時に使われる容器の匂いがついておりまして、人間はこれまで嗅ぎ取るんだそう。
・・・。なんか、人間って、すごい能力ですね(笑)
さて、これら天然水が、地下水となり、大深度地下でマグマの影響を受けると、
その組成に変化が起こります。
マグマの影響・・温度だけでなく、
水が地層内のマグマによる生成層を通っても、影響されるのですが、
それによって金属イオンが溶け込んだのが、ミネラルウォーター。
そう。ミネラルウォーターを沸かすと、温泉になります。
日本では、マグマ層が地表近くにあるので、
日本の、いわゆる純ミネラルウォーターは、ほとんどが温泉として湧き出てるわけ。
温泉を飲む、飲泉は、胃腸に良いとされるけれども、かなりマズイ。
マグマ層から地表まで近いから、湧き出るまでに濾過されず、成分が濃すぎるんです。
ミネラルそのものは、実はあまりおいしいものではないらしい。。
海外では、マグマ層から地表まで遠いから、繰り返し濾過されて、それで湧き出る。
だから、海外のミネラルウォーターは、飲用しても美味しい。
ミネラルウォーター、イコール、美味しい水、というのは、
案外に、こうして、輸入された水から来たイメージだと、思います。
では、実際に飲んで、美味しいのはどれか?というお話。
硬度の高い水は、冷やして飲んだ時、一番美味しいと感じます。
また、アルコールとの相性が良く、
醸造にはある程度と種類の金属イオンがあったほうが、
美味しいお酒ができるそうであります。
灘。関西にある日本酒の名産地ですが、
ここの、「宮水」と呼ばれる醸造用の湧き水、飲んでみたことがあります。
・・・・。
あんまり、美味しくなかった(笑)
それがね、「スイマセン、あまり美味しくないんですが・・・」と案内された方に申し上げたら、
「良くおっしゃって下さいました! お酒に良い水ですが、そのままだとあまり美味しくないんですヨ」
そういう答えが返ってきました。 ・・・。 ドサクサながら、自慢です(笑)
詳しい調査の結果、
この宮水は、酒の醸造に適した金属イオンの種類、濃度であったそう。
そんなことから、素人が横暴に考えるに、
ミネラルウォーターは、冷やして、お酒で、飲む。これがウマイらしい。。。
では、料理に使ったら、どうか?
ホイ、ここから先は、私もプロですからね、
自信がチとだけあります。
単純に、沸かして飲むだけだったら、
純ミネラルウォーターはあまり美味しくないです。
硬度が高ければ、
沸かすうちに溶けていたミネラル分が食材の成分と交わり、
分離されないアクとなって、全体に不味を及ぼすことも、あります。
特に、お茶。
煎じて飲む飲み物は、アクとなった不味を煮出すことができませんから、
お茶の色が黒くなったりしますね。
無味、無臭。それが、料理や煎じる飲料には一番ですから、
お茶やコーヒー、料理に一番なのは、日本の岩清水、という事になります。ハイ。
もっとも、水の硬さをあえて味の「トゲ」として使って、
「忘れられないあのクセのある味・・」なんて料理をこしらえちゃう料理人さんも、実際いる。
だ〜から、料理は奥が深くって、極めようがないのね〜〜(^^;;
蛇足ながら、
鉄瓶で沸かしたお茶が美味しい、というのは、
イオン化傾向という物が影響するらしい。
・・・べ、べんきょうしました(笑)
もとの水にある不味をもたらす金属イオンに、鉄瓶の鉄イオンが置き換わってくれるんだそうな。
ミネラルウォーターなら、鉄ウォーターに換わるんだそう。
鉄イオンそのものは、わりあいポピュラーであるし、
野菜と出会えば、すぐアクになって煮汁と分離してくれるから、
人間が不快と感ずることがないそうで。
もっとも、これで体内に吸収される鉄イオンは、必要量には全く及ばないほど、だそうで。
鉄瓶が鉄イオンの吸収にイイ、というのではないのらしい。。。
以上、さまざまな意見のあるであろうとは存じますが、
とりあえず、私なりの思う、水、というモノをご紹介いたしました。
美味しい水は、3年長生きできそうな気がしますね。
しからば、私も、ウマイ水を探しましょうかね。
ぐび。
食の教室へ戻る
トップページへ戻る