の教室
平成15年・夏のお題

時代は、芋焼酎、かぁ〜〜〜???

 〜平成15年8月27日〜
 左の写真は、黒木本店の「たちばな原酒」
 4年程前から、ウチの店においてある芋焼酎です。
 以前はね、私一人が「ウマイなぁ〜〜」って、飲んでたんだけど、
 最近、急に、ファンの方が増えました。
 なんだろ?雑誌にでも出たんかな?
 どうも世間様の流れにはウトイので、私はただ、慌てるだけですが(^^;;
 だって、芋焼酎でしょ?麦なら、年中こさえられますが、
 芋は1年1回収穫したら、もうこさえられないじゃん?
 当然、年間製造本数も、麦の比じゃないくらいに、少ないですし。
 ブームになったとしたら、スグになくなっちゃうだろうなぁ〜

 とりあえず、この焼酎ですが、
 味は、  かなり、手ごわいです(笑) 芋、そのマンマ。ガッチリとした手ごたえのある、38度。
 好きとは言っても、軟弱な関東人の私。
 コイツを飲るには、「ウシ!行くぞ!」って、ひざ頭をポン!と叩いて付き合うような、
 ある種の心構えが、必要です。ハイ。

 芋だけでなく、麦や、米。焼酎はおいしいです。
 先日、なんちゃんに頂いた、耶麻美人。コリャもうサイコー!(^^)
 何事にも、流行り、というものはあるんでしょうが、
 これら、せっかくのおいしい焼酎が、妙なプレミアがつくのは、まったく持ってオシイ。
 実はこのたちばな原酒、百年の孤独と同じ杜氏さんが作ったお酒なんですが、
 先日、彼とお話した時のお言葉を、引用させてくださいね。
 「イヤァ。大切にこさえた、と申しましても、焼酎ですからァ、
  もっと気軽に飲んで頂けると、ありがたいんですがねェ。

 ヤヤ、名言ですねェ(笑)
 人気が上がって、手に入りにくくなったときは、やはりまた、右往左往させられるとは思いますが、
 今日の所は、私も、この旨い酒で旨い1日を過ごしたいです。
 では、杜氏さんはじめ、蔵元の方たちに感謝しながら、今日もひとくち。
 ぐび。


ちょっと、ひと手間、かけて。。

 〜平成15年8月1日〜
 せっかく仕入れても、メンドウだとかで、
 全部使わずに捨ててしまうもの、案外ありますね。
 これを、ちょっとひと手間かけると、
 とってもおいしいお料理になったりします。
 写真は、イカの耳の、うに和え。
 アオリイカの耳の部分は、そのままでは堅すぎて、捨てちゃいやすい。
 中に軟骨が入っているためなんですが、これをひと手間、かけましょう。
 やなぎ包丁でハモ宜しく、斜めに骨切り。
 ひっくり返して、裏からも同じようにして、これを大きめに刺身に引きます。
 お相手は、生ウニと、お酒と、刺身しょうゆ。
 ウニをあらく潰すように和えたら、できあがり。
 アオリイカから自然とぬめりが出て、
 とてもおいしい一品です。
 お料理は、楽しいですよォ〜(^^)


キライな食べ物の、好きになりかた! ワタシ流〜

 〜平成15年7月16日〜
 人間たるもの、ロボット君ではナイので、
 食べて栄養がある、と分かっていても、誰にも、
 どうにも食べられないものはあります。
 しかあし!
 お〜〜〜〜よそ、ヒトとして産まれてきながら、
 他の方がウマそ〜に食べているものが自分が食べられない、なんて、ユルセンです!
 ・・・あ〜〜。そう思うのは、私だけですかねェ?(笑)
 ワタシが苦手なのは、あの、くさやの干物。
 これが、カミサンは大好きなんですよォ。
 とってもクヤシかったので、何とか好きになっちゃいました。以下はそのテンマツ。。。

 カミサンの手から、やおらくさやの干物を持ち出し、
 チャンス・オブ・ノーリターンを決める、ひと言。「お、俺が焼くぞ!」
 この時点で、すでに胸焼けと後悔が襲ってます。
 いざ、焼き網に乗せて換気扇を回し、ガス台に着火!
 メラメラと噴き出す紫煙を浴びて、ひたすらキレイに焼き上げることだけに、集中。
 ぐっ、くっ、クチャい...。いや、ガマンガマン。。。。
 し、深呼吸まで、しちゃいます。。(鬼の形相で、笑!)
 後ろでは「そんな怖い顔で焼かなくても〜〜」というカミサンの声。
 エエエイ!男が決めたことぢゃ!やるのぢゃ〜〜〜〜!!!!
   ひっくりかえし。
 おおおっおおおおお〜〜〜!!!更なる紫煙の固まりがぁぁぁぁああああ!!
 は、鼻が、効かないでしゅ〜〜〜〜 アーユルベーダの風が、吹いてましゅ〜〜〜〜
 でも、  だいぶなれてきた。  ム〜〜〜。ヨシヨシ、やればできるぞ、あと少し!!
 ぢゅ〜〜〜。できあがり。
 手早く指でさいて、器に盛って、くんくん。もう兵器よん。あ、平気よん。。
 カミサンの「体中くさやクサイ」という罵声も何のその、
 出来上がりのワンポーショんを、手軽に口に運んでみせます、、、、
 う、   うまい、     かも?
 いや、これがウマイのぢゃ!ウマイとは、このことぢゃ〜〜〜!!!!
 かくして、またも決死の覚悟で、ハードルをひとつ越えた私。
 ミドリ、やったわ!コズエ、ファイトよ!

 以後、「頼むから私が焼く!」と言われて、カミサンに焼いてもらいますが、
 くさやを食べるたび、
 運命にもてあそばれたあの瞬間を、思い出すので、あります(アポロ13号・風)


ホルマリン使用の養殖ふぐについて

 〜平成15年7月14日〜
 さる7月7日に、下関において、
 長崎県で出荷停止を受けている、ホルマリン使用の養殖とらふぐの扱いについて、
 パネルディスカッションがありました。
 食品衛生法には抵触しないながらも、これらとらふぐをどうするのか。
 立場によって、カンカンガクガクの平行線の話し合いがありました。
 私が、この件について、何も発言しないのはずるいと思いますので、ひと言。

 ネットでのいたずら行為もそうなんですが、
 「ほら、危ないぞ、来るぞ、ほら〜」って、
 不安を振りまくのは、いともたやすい事ながら、
 安心の評価を頂くには、それこそ、とてつもない努力が必要なんですね。
 ホルマリンの使用が安全かどうか、の話の前に、
 「シックハウス症候群」で話題になった、あの薬剤ですよ、と申し上げたら、いかがでしょう?
 建築業界では、主に壁紙に使われていたホルマリンを排除する必要から、
 使用する壁紙のひとつひとつに保管シールの義務付け、
 施工業者が、一種類ごとに届け出、許可をもらわなければ、現在はいけないそうで。
 私は業界人ではナイので、このくらいしかわかりませんが、
 人の住いに対して、安心してもらう為の努力は、
 とてつもないものがあったことが、容易にわかります。

 狂牛病の際の、事件後の食肉業者のエサ管理、
 古くは、カドミウム汚染田のイネ管理。
 〜忘れた方の為に、これ、土壌改良の目的で、稲作が続けられていますが、
 すべて建築材料等に回すのみ、食用にしないための厳重管理が、今も続いています〜
 確かに、毒性等々ではそれとは証明できない部分が残るけれども、
 他の業界がしている努力を、ふぐ業界がしないわけには、行かないと思います。
 現に、その他の地域では、すでにノンホルマリン対策をした養殖が行われている訳ですし、
 だからこそ、養殖ふぐでも、それなりの値段がしてきた訳ですから。

 私も、日頃より努力しているつもりの人間として申し上げますが、
 簡単に、高級の名前を手に入れようとしては、イケナイ、
 そう、思います。


野生と現代人の、通訳係。

 〜平成15年7月1日〜
 お話と申しますものは、時にシーソーのようでありまして、
 右に傾きすぎたら、次は左に大きく傾いちゃうもの。
 なかなか、平行にもどすのが、厄介ですな。
 そこで、今日は、前回のお話に、
 ちょっと今風の"もどし"を、入れさせてください。

 野生は、ウマイ、なら、いのししをそのまま食べて、ウマく感じるまで慣れろ、とは、
 むずかしいですよね(笑)
 そこで、イノブタ。野趣たっぷりのいのししに、ブタを掛け合わせたもの。
 他にも、カモにアヒルを掛け合わせた、合鴨。
 強すぎる自然の野生を穏やかにするべく、現代風に通訳した食材です。
 一生懸命、食べやすいように野趣をはぶき、味気なくなったら、
 こうした野生との通訳係で、また、野趣へ少しもどす。
 食材の世界も、案外に、シーソー、なんですね。
 植物の品種改良も、まったく同じ傾向をたどってきました。
 じゃ、魚は?養殖よりも天然に近い味を目指すやり方として、放流があります。
 ある程度まで大きくなった稚魚を、海に放すんですね。
 やはり、同じように、時代とともに、通訳はいろいろ。

 さて、それでは、クローンや、遺伝子組み替え技術まで登場した、最先端の機械化された食材に、
 野生との通訳は、出るんでしょうか?
 これに付いては、私は、イノブタのような混血種が流通する事は、もはやないと思います。
 むしろ、通訳の形が、変わるんじゃないでしょうかね。
 例えば、料理研究家や、調理人たちが、
 ちょっとクセのある食材を、自ら翻訳してガイドさせていただくような。

 技術畑で育った食材は、いつ、どこで食べても、同じ味のレベルを目指しています。
 我々調理人にとっては、将来そうなっていくのは、実はとっても、オモシロクナイ事で。
 目の前のハンバーグの味が、食べる前から想像ついちゃう、って事ですから(笑)
 ビックリして頂かないと、料理は楽しくない。
 その為に、調理人の我々がまずがんばるのは、新しい食材の開拓。
 その、二次元的な話とは別に、案外に見落とされてるのが、時間。例えば、キンピラゴボウ。
 みんなが新しい食事に向いている時に、忘れられていた古い自然ながらの味を、ドンズバでぶつける。
 ウチできんぴらを出しているわけではないのですが、こんな落とし穴も、アリ。
 少々とっぴな手前味噌ではありますが、
 均質化・均一化が、食事でも、現代トレンドのキーワードであるならば、
 それに味気なく思われた方には、お席にお出しする料理で、
 それを打ち破って見せる事が、野趣=自然を思い出させる、新しい通訳かな?と思っております。


天然は、何でも、ウマいか??

 〜平成15年6月30日〜
 まさか、左のグッピーを食べよう、
 と言うわけではありませんが(笑)

 学生の頃、頂いたキジ肉を仲間で水炊きにして、食べた覚えがあります。
 キジは、ウマイ野鳥の代表。さぞやオイシイだろう、と。
 でも、それまでブロイラーしか食べた事のなかった私は、
 臭み消しのネギもいれず、全く、ブロイラー系のうまみが倍加した味を想像し、
 そして、出来上がった鍋の匂いと味に、当然のようにノックアウトされました。
 今思えば、そりゃあたりまえ、だったんですが、ね(笑)

 野生にそのままいる、鳥や魚、獣は、
 まさか生きながら、人間においしく食べられたい、とは、
 思ってもいないわけですから、
 調理すれば、野生そのままの匂いや、アクがあるわけで。
 それを乗り越えた人が、ウマイ、と感じるように、世の中はできているようです。
 そして、
 それを、もっと食べやすいように、人が一生懸命品種改良して、
 アクをとって、脂を増やして、収穫高をあげて、肉を柔かくしたのが、
 今我々が、味気ないと言っている、たとえば、ブロイラーだったりする。
 皮肉、なのか、歴史は繰り返す、のか、、、。

 天然の、アクを嫌って抑えてきたら、
 うまみの薄い食べ物に、どんどんなってしまった。
 これは野菜でも、言える事ですし、
 世の中の流れが、いわば無味無臭の方向に向かい過ぎたから、
 パッと見のよさだけの味気ないヤロウが増えちまった、現代のようでも。
 あ〜、脱線しちゃいました(笑)
 この、天然食材の「アク」=「野趣」、と、言う物は、
 何も心積もりなく、初めて食べると、「マズイ!」と感じる、クセでありますが、
 きちんと付き合って、慣れてみると、それなくしては味気なく感じる、シロモノでして。
 人間が本来ハンターであることを思い出させる、ウレシさ、とも、
 自然の持っている力を分けてもらうような、錯覚、とも、感動、とも。
 とにかく、
 一度受け入れると、たまらないウレシさに変わる、ある種の手ごわさで、あります。

 オリジナルは、アクが強いが、付き合うごとに、たまらなく旨味がある。
 これは、人間でも、食材でも、あまり変わらないのかも知れませんね(笑)

コピーより安い、本物。

 〜平成15年6月27日〜
 コピー食材や、海ならば養殖食材には、
 オリジナルとちがう、大きなメリットがあります。
 腐りにくい、価格が安い、大きさが均一、などなど。
 でも、この写真は、フグちょうちん。
 題名と、この切り出しからして・・・・?まさか???
 そう、今回は、そのまさか、です。
 養殖フグより安い、天然とらふぐ。
 決していつもじゃないけど、あります。
 時期外れの今頃、規格外に大きなとらふぐが獲れた時。
 フグならば、例えば青森とか、北の海でたまに取れるんですが、
 大抵は、水揚げされた時には、フグをさばける職人がいません。
 こんなときには、私の携帯が鳴ります(笑)

 こちらまで運んでくるのに、そりゃ〜大変なんですが、
 今はとかく効率や、見かけだけを気にしすぎるせいか、
 そこでハネられちゃう、とってもおいしい食材が、結構あります。
 臨機応変に、品物に応じて手をかけてやれる事。
 天然しかなかった昔なら、あたりまえの事だったんですよね。
 大変だけど、その労力さえ惜しまなければ、時にはこんな事も、あるんですね。
 案外に、海の食材には、この逆転現象が時々起こります。
 他には、イクラ、のり(岩のり)、タイなど。
 体の部位でハネられる部分としては、例えば、マグロのカマ肉。
 間違いなく、養殖マグロより、安い。   ヨダレ。。
 こうした物にこそ、スンゲ〜〜うまいモノが、イッパイ。
 規格クズレだ、ってハネられちゃった、天然イクラの味と来たら、
 もう〜〜タマリマセン!(笑)


本物は、案外カンタンだ

 〜平成15年6月27日〜
 さて、親しいお友達にはDMいたしましたが、
 そろそろ、私のいちばん書きたかった事へ、
 お話を延ばしてみたいと思います。

 その前に。もう一度、このコーナーのスタンスを確認させてくださいね。
 いわゆる、スローフード、広義には、ファストフードへ対抗する食事の動き。
 狭義には、イタリアに実在する、食事を通じた文化を再確認する事が目的の、
 NPO団体の事です。

 ホンじゃ、このコーナーでは、どんなスタンスを取ってるのか?と申しますと、
 食事を、本来の、ホッとできる儀式へと戻してみたい、それでして。
 その為に、私もNPOに加入申請をし、食材の研究も、している訳でございます。
 これから、"本物"という名詞が、やたらと飛び出てくると思います。
 ここで、私が申し上げる"本物"とは、"ちゃんと人がこさえたお食事"の、意味。
 お話ごとに、その解釈を広げたり、狭めたりはしますが、
 材料から超吟味した物を選ぶのか、中間製品を使うのか、とか、そうしたことには、あまりこだわりません。
 ですから、とても気を楽にして、お読みいただけると幸いです。
 ところが、この、ちゃんとこさえる、これにはとても大事な意味がありまして・・・・。

 人間の舌と申しますのはね、料理の、部分ごとの味の差を、とても敏感にかぎ分けるんです。
 それも、たいがいは、無意識に。
 今ココに、レトルトカレーがあります。
 これをただチンしたものと、別におなべでジャガイモを煮て、最後に加えて味を直したもの。
 どんなに煮たとしても、この両者の差に、気がつかない人は、絶対いません。
 気が付いた時は、おッ、嬉しいですヨね〜〜
 あたりまえなんですが、機械には、この差は、あまりわからないそうです。
 ソコ、とっても大事ですよ〜(^^)

 表面と内部、また同じ器にある食材ごとに、味の濃さに差があるとき、
 人間は「味に深みがある」と、感じます。
 その差を輪郭だたせて仕上げる事を、「最後のひとテマ」、と申します。
 この、「最後にひとテマ」が、本物の原点、と、私は思います。
 どんなにウンチク重ねた説明付けようと、人の「最後のひとテマ」、には、
 オートメーションで作った食べ物は、追いつけない。
 機械より、人間のひとテマは、まだまだすぐれているんですねェ。
 ファストフード、とは、文字通りファスト、ですから、
 時間のないときには、それも便利な選択肢のひとつ。
 でも、今日はホッとしたいな〜と思うだけの余裕があるときには、
 「最後のひとテマ」、してくれる人に、
 お料理をこさえてもらうのが、いいんじゃないでしょうかね(笑)


日本には、ハーブがいっぱい!

 〜平成15年6月19日〜
 写真は、茗荷。そろそろ旬ですね。
 袋にどっさりと入った茗荷の子が安く出回るのも、もうすぐ。
 これを使って、ウチでは甘酢漬けを作ります。
 焼魚や、野菜の冷製の横に、そっとおくと、赤がとてもきれい。

 ところで、表題の通り、
 日本はハーブにあふれている事、ご存知でした?
 普段、私たちがハーブとは決して思っていない野菜が、
 それこそ、たくさんございます。
 ハーブの定義、なんていう、むずかしい話を引っ張り出してくると、
 「温帯にある、香りのする、主に草類」と、言うことになります。
 この定義にこのまま、当てはまる野菜を並べてみましょうか。
 小松菜、三つ葉、山うど、大葉、大根、カブ、長ねぎ、浅葱、ノビル、茗荷、せり、・・・・。
 う〜〜ん、なんだか我々の、ハーブのイメージには合いませんねェ。
 日本では、あえて西洋ハーブたちと、こうした野菜類とは別に考えようとします。
 使う料理の種類が、おのずとそうさせているわけですが。
 でも、そのもたらす効用としては、まさにハーブそのもの。
 ネギは、解熱、大葉は、抗アレルギー。山うどは、解毒作用、三つ葉は、精神安定。
 もとはといえば、とある外国の方に、
 「日本にはこれほどハーブがたくさんあるのに、何故わざわざ西洋ハーブにかぶれるのか?」
 と、質問されまして。 ウウ〜ム。 耳がイタイ。
 案外、あまりにも、身近にありすぎて、
 その作用をあたりまえとして、研究されていなかったのかもしれませんね。

 最近、林業に従事される方に、スギ花粉症がほとんどないことが注目されています。
 この方たちの食生活を調べたら、
 山の香菜をどっさり採っていた事が、判っています。
 歴史の中で、知らないウチに、ハーブの恩恵を受けていたのかも。
 するってぇと、
 おじいちゃんの、「おゥ、そろそろ茗荷の酢味噌あえなんザ、食いてェなぁ〜」は、
 ご先祖様から頂いた知恵を、そのまま受け継いでいるんじゃないでしょうか。

 さて、では対する、スパイスの定義ですが、
 「主に熱帯に生息する、香りや刺激の強い、植物の種等」だ、そうで。
 では、ワサビは?
 う〜〜〜ん、どちらに属するんでしょうかね?
 つう〜〜ん(笑)


おひたしの、逆襲!(笑)

 〜平成15年6月18日〜
 さて、ツマモノ野菜といわれる、
 主に近郊農業で作られる野菜、
 これらが最近、抗アレルギー効果等で、
 見直されれいるんだそうですね。
 でも、今ハーブやツマ野菜、と言われると、
 すぐサラダが思い浮かぶんじゃないでしょうか。

 皆さん小学校の家庭科で、御一緒しませんでしたっけ?
 教科書にありましたね。
 「ビタミンは煮ると9割以上が流れる、生で食べましょう」っての。
 これがサラダブームを呼んだ、発端ですが、
 ホンじゃ10倍食べれば、同じ栄養が取れるんですよね。
 そんな都合よく行くか!、って?ハイ、行きます。
 日本では野菜はもともとおひたしで、しょう油ぶっ掛けて食べてた、
 塩を振ったお湯にさっと通すだけで、アクは抜けるし、食べやすい。
 優に生の10倍、イケる野菜が多いです。
 さて、
 最近は栄養吸収効率、でしたっけ?う〜ん、難しい名前だったけど。
 とにかく、持ってる栄養がどれだけ体に吸収されるかの、割合だそうですが。
 これでいくと、おひたしにした野菜の効率は、ダントツだそうです。
 最近話題の食物繊維だって、当然豊富。
 さぁ、これからはおひたしの時代ですヨ〜〜!(笑)

 写真は、みず菜の、おひたし。
 湯がいても、しゃっきり。あくだしに少し長めにさらしてやると、おいしいです。


お酒の、扱い方あれこれ。

 〜平成15年6月12日〜
 日本酒は、世界に類を見ない、温めて飲むお酒。
 ワインの事は私には良くワカランのですが(笑)、
 このお酒に関しても、
 まだまだ勉強してみたい、おもしろいことがイッパイあります。
 いくつかに分けてお話しますが、
 今回は、燗酒を飲む前の、その保管の仕方。

 蔵元から出たばかりのお酒は、きりっと角が立って、
 まだ周りのものを寄せ付けない、凛とした雰囲気がございます。
 これをそのまま燗で飲む、それが、本来の蔵元の考えで、あるはずなんですが。
 まず、冬であるならば、これを1ヶ月ほど、寝かしこみます。
 すると、剣がゆるく、穏やかになる。
 はたまた、昔は、静かに揺らさず、保管して、そっと注いでいましたが、
 栓を切らずに1時間、瓶ごとよく振ってしまうと、
 まるで吟醸酒のような味わいに変わります。
 どちらも自分で試してみたことですが、
 振ったときのお酒は、元のお酒とはまったくちがう、さらっとした飲み心地でした。
 最近は、お酒のアク味を嫌って、磨きぬいた吟醸酒が好まれます。
 その線で考えると、特によく振ったときなどは、今好みの、味と申せましょうか。
 じゃ、私はどうか?と、申しますと、
 燗をして飲む酒は、吟醸酒とは違えて、
 そのアク味も、持ち味として楽しんでもいいのではないか、
 そんな風に感じます。
 その辺、今風ではないですね(笑)
 でも、出荷後すぐの味よりも、少しだけ、カドが取れたほうが飲みやすい。
 燗用のお酒を、少し長めに保管してやって、それを湯せんでちびちび温めたのが、
 グ。っと広がるアク味も、ほど良く楽しめるような、そんな気が致します。
 皆様は、いかがでしょうか。


ふぐ包丁の、お話。

 〜平成15年6月5日〜
 ふぐさしは、"切る"ではなく、"引く"と、申します。
 これは、私がいつも使っている、フグさし引き用の包丁。
 刃渡り30センチ、包丁の街・堺で作られた、本焼きです。
 本焼き包丁が、日本刀と同じ造り方で作られているのは、
 ご存知の方も、多いでしょう。
 市場の、包丁専門店で、
 熟練したフグ職人にだけ、販売されているものでございます。
 一般の方には、見せることさえ、店が嫌がるでしょうね。
 一度手になさってみれば、確かに、よく解ると思いますが、
 私も、おっかなくって、他の方には、触らせられない(笑)
 そこで、なぜ、そこまでの品物なのか? を、ご説明いたしましょう。

 重さは、握りの部分を入れても、わずか120グラム。
 ぐ、っと力を入れれば、写真のように、ここまでしなる柔軟さがあって、
 力を抜くと、寸分たがわず、元の形に戻ります。
 そして、もし、これで指先を切ってしまった時には、
 指が切れて行くのが判りながらも、その時は痛みがまったく、ありません。
 この切れ味は、まさに恐怖、で、ありまして、
 後で襲われる、普通の包丁キズの数倍の痛みよりも、
 心をグッサリと切られたような、そのショックのほうが、はるかに大きいものであります。
 コイツで、よこしまに人を傷つけよう、なんて考えたら、
 その前に、もち手が滑って、自分の指が全部、切り落とされちゃいそうだな。。。

 だいたい、イメージできましたでしょうか?(笑)
 その長さ、薄さ、弾力、軽さ、切れ味、そのどれもが驚異的な、
 まさに、「気」のこもった、道具でありまして、
 初めて手にすると、文字通り、腕がすくみます。

 私が日本という国に、スゴイな、と感じるのは、
 主に精神的な、内向的な奥行きの広さでありまして、
 それは、こうした、扱いを知らない者を寄せ付けない、突き詰めた目的に使われる道具にも、
 よくよく現れているものと、思います。
 本日は久しぶりに暑い日でしたので、こんな、涼しい話題を取り上げました。
 余談ながら、
 この包丁を使い始めた最初のころはね、恐くって恐くって、
 ふぐさしを1人前引くたびに、「どうだ、参ったか!」って、包丁に、気合返しをしたものですヨ(笑)




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