車に乗ろう〜どこにも書いてないポルシェ考5〜 



淡色シートの誘惑。。 〜??〜

 先日、オフミに参加して、思ったんですが、
 私の964は、同年代の他のポルシェたちに比べて、
 車内にあふれる皮の匂いが、とっても強いんです。
 そう、それこそ、皮クサイくらい(笑)
 前オーナー様もそうであった、と、聞いていますが、
 屋根下駐車場での保管、ということもあり、
 まだ7万キロにも届かない走行距離も、
 その要因では、確かにあるのかも、知れませんが、
 発売後、もうじき15年にもなろう、というクルマが、
 新車のときに匂う、皮のシートの匂いが、
 いまだに強くする、というのは、
 とっても、不思議なことですね。

 オフミの最中に、このことに詳しい古い友人に相談してみて、少し、わかりました。
 写真の通り、私の964の室内色は、タン。
 いわゆる、淡色系のシートが使われているんですが、
 このシート地、香るだけでなくって、感触が、フワァ〜ッ、と、とっても柔らかいんです。
 普通のポルシェのシートでも、ある程度は柔らかいんですが、
 たとえば、
 日頃の乗り降りで当たる、サイド部分の皮に、擦り傷ができてしまうくらい。
 これにはね、
 ポピュラーな黒・紺など、濃色系のシートは、
 シート地をそのまま、顔料の中へドブン、って、漬けちゃうんだそうですが、
 タンや、白など、淡い色のシート地は、
 皮の色が写らない様に、
 ドブ漬けする前に、少し表面を削るんだそうです。
 それで、特に白など、時とともに、クニャクニャになってしまう時も、あるのだとか。
 削られているから、香りが高い、かぁ・・ ? ・・ !
 わかったような、わからないような。。
 とにかく、ふふ〜〜ん・・・(^^)

 そういえば、
 私がドライブしている時、助手席のシートの表面を、何気なく触って、
 フワァ〜、っという感触を楽しんでいたりも、するんですが、
 友人たちは、あまり、そういうことは楽しんだことがない、と言っていました。
 イロイロ眺めて、改めて、納得。
 友人たちの車のシートは、みんな、濃色系でありました!(笑)

 さてさて、
 ふわふわっと、皮の香りの、淡色系シートの誘惑。
 機会がございましたら、是非、一度。(^^)


アイドリング発進、要る? 〜アイドリング発進〜

 911シリーズに、必ずといってイイほど、付きまとわれるお話、
 アイドリング発進。
 いわゆるきちんとした、964のアイドリング発進について、
 詳しいとおっしゃる方に伺うと、
   まず、ブレーキから足を放し、アクセルには触れず、
   ゆっくりクラッチをミートさせる。
   エンジン音が寂しくなりだすころに、
   モトロニックのアイドリング調整が働いて、すぅっと車が前進しだす。  
   そうなるまで、2秒ほど待ってから加速する。。。
 だ、そうです。

 ところで、
 今の私は、このお話には、かなり懐疑的な気持ちを持っております。
 いや、確かに、イイとは思うんですヨ。
 クラッチ板が削れるのを防ぐため、には、効果があると思いますし、
 何よりも、車を大事にしようとする気持ちには、変わらないのですから。
 しかし。
 クラッチという、単純な機構について考えると、
 イイけれど、そこまで、神経質に考えなくても、なぁ〜〜(^^;
 と、思うのですが、ね。

 クラッチは、回転する円盤と、動かない円盤を、くっつけたり、外したりするもの。
 外しているうちに、ギヤを変える事で、車は速度が変わります。
 この、一番最初に行う作業が、発進、ということなんですが。
 さてその前に。
 摩擦には、静止摩擦と、動体摩擦、でしたっけ?
 よく覚えてませんが(^^;、とにかく、
 動いている時より、止まっているモノを動かす時の摩擦のほうが大きい、
 という性質がありまして、
 クラッチをいたわる、というのは、この摩擦の大きい状態を少なくしよう、
 と、いうことでしょうな。
 確かに、発進は、
 最初は動かないものを動かそう、というのだから、
 タイヤにとって見ては、発進時が一番、摩擦が大きいハズですね。
 だから、クラッチでも、この事が言えるはずだから、アイドリング発進、というところ、なのですが、
 さて、クラッチ、です。
 1速⇒2速、2速⇒3速、と、変速する時に、クラッチは離れます。
 回転するクラッチの円盤の、回転の速いほうから見て、回転の遅いほうと接触する際、
 言い換えるなら、
 シフトチェンジの際、クラッチ板にはいつも、静止摩擦がかかります。
 ん〜、
 チョイと難しすぎますね(笑)

 2台の車が、横をこすれあうようにぶつかった、と思ってください。
 止まっっている車に、となり車線から40キロで走っている車がぶつかりました。
 40キロで走っている車に、となり車線から80キロで走っている車がぶつかりました。
 その衝撃は?  どちらも同じですよね?(^^)
 これが、本当の、クラッチの変速の仕組みでありまして、
 アイドリング発進に、そこまで神経質になるのなら、
 走行中、各速度でのエンジン回転数を覚えていて、その通りにクラッチミートする、
 60キロなら、例えば、2速で3200、3速で2300、というように。
 そっちのほうが、必要になっちゃいやしないかな〜?、と。
 私は、そう思うんですが。
 だって、走行中の方が、エンジン回転に差が出やすいんですから。

 私も、最初は一生懸命、アイドリング発進をしようとしてました。
 それが、ある日、
 友人の乗ってきたナローモデルに試乗させていただいた際、
 アイドリング発進をしようとして、エンジンを3回、ストールしました(^^;
 練習不足だな〜、と思った私に、
 友人は、大笑いと、『そんなこと、気にせんでいいヨォ〜(^^)』の一言をくれました。
 それ以来、自分の964でも、あまり気にならなくなってしまった、
 というのが、
 実はこのお話の、本当のところでね(笑)
 ナローで、気にしなくっていいのなら、
 もっと後の964は、本当にイイんじゃない? って(^^;
 実際、
 前オーナー様が、フィール上の問題で交換してから、
 そろそろ50000キロになる、私の964のクラッチは、おかげさまで、今も元気です。

 あくまで、私の勝手な考えですから、
 皆様の受け取り方は、全く自由、と存じます。
 無論、急発進は、やめたほうが、クラッチには当然、イイですし、
 2,000回転以上でつなぐようなマネも、私はしていません(笑)
 程度問題、としての、お話でネ。
 一生懸命に、アイドリング発進を覚えよう、となさるのなら、
 むしろ、先ほど申し上げました、
 走行中のクラッチミートを、スムーズにすること、
 これを練習されたほうが、より、クラッチにはイイように、今私は思っています。
 半クラッチのほとんどない911で、
 シフトショックなくチェンジができれば、それができている証拠。
 シフトショックのない加速感は、アイドリング発進より、ズッと、気持ちいいです(^^)
 タコメータとスピードメータを見比べながら、シフトすることで、
 数字なんかで、覚えていなくとも、
 ポルシェなら、案外簡単に、
 感覚的に、そのタイミングを図ることができると思いますヨ(^^)


それぞれ、とっても大事な、思い出。。(^^) 〜車体の傷の思い方・考〜

 964は、とても旧い車です。
 コレは今となっては、紛れもない、事実。
 ですから、
 旧車の維持のスタンスとして、陥ってはいけない考え方、
 小さなキズや、ヘコミまでも気にしだして、
   『ここが壊れた。ここも、壊れた・・・(TT)』
 で、クルマに、だんだん嫌気がさしてくる。。
 それが十分、起こりうる年代なんですね。

 ポルシェは、間違いなく、
 スポーツカーの雄を手に入れるつもりで、
 大きな期待を持って、購入する方が、ほとんどでしょうから、
 購入してすぐに、アラを探してしまうのは、
 車持ちのクセですから、ともかくとして、
 購入後、しばらく経ってから、
 だんだん傷ついていく愛車に、我慢ならなくなってしまう事は、
 長持ちさせたい気持ちと、飛ばしたい気持ち、気取りたい気持ち、などと、
 それこそ、一緒くたになって、
 カビの生えた饅頭を、無理して食べているような、
 それはそれは、いやぁ〜〜〜な気持ちに、なるものですわね(^^;

 そこで。
 ベター・ザン・ニュー、という考え方も、大変素晴らしいことだとは、思うのですが、
 私は、現在の964の維持のスタンスとして、
   運転に直接関係のないキズやヘコミは、良き思い出にする
 コレを、提案してみたい、と思います。

 いや、出してみると、
 『素晴らしい固体でスッ!(^^)』 と、工場でお世辞を言われる、おかげさまの、私の964だって、
 ケッコウあります。 キズ、ヘコミ。

 トランクフードの真ん中、左寄りにある、ちっちゃなコブ。
 コレは、娘を乗せた時に、ベビーカーを無理に突っ込もうとして、ボコッと、ネ(^^;
 おかげさまで、娘も大きくなりました(^^)

 購入当時からある、左リアのホイールハウス上の、ヘコミ。
 デントリペアすれば、すぐ直りそうですが、コレは、前オーナー様の証。
 整備記録と照らしながら、前オーナー様の維持への苦労が偲ばれる場所ですね〜。

 ドライバーズシート左側の、シート皮の大きなすり傷。
 乗り降りのたびに、擦っちゃってたのね。
 エンジンかけなくても、随分と、腰掛けてたからな〜〜(^^;

 ハンドルの左、向こう側にある、左の人差し指の当たる辺りの、爪で引っかいた跡。
 まだ左ハンドルのシフトに慣れていなかった当時、
 思わず左手でシフトチェンジしようとして出来た。そのあと、ドアに左手をぶつけちゃった(笑)
 今は右手で、シフトチェンジ、します(爆)

 それや、これや、ね。
 新車であれば、すぐさま交換して・・・なんて、考えなくもないでしょうが、
 これまで、クルマとの永いエージングの間に、
 自分も、一緒に気持ちよく、エージングされてきたのが実感できる、
 小さなキズたちは、それぞれが、大事な思い出。
 愛着、と、大層な申し方をするのであれば、
 こんな小さなことたちの積み重ねで、愛着は、生まれるのかもしれませんよ(^^)


運転するほど、上手くなる? (^^) 〜運転を育てる、クルマ〜

 964に限らず、
 911シリーズを、『運転ヘタな人の車』 と呼ぶ方がいらっしゃいます。
 と、申しましても、決して、けなしているのではなくて、
 とても、ポルシェを愛していらっしゃる方の発言で、ね。
 私、この言い方、上手く言い当てているなァ〜、
 そう思います。

 最近の、特に国産車は、
 パワーアシストに限らず、エンジン、ギア、操縦系統、
 どれひとつをとっても、メカニカルアシストの嵐、でありまして、
 若葉マークの若い方が乗っても、安全に、峠道を走れるように、できてる。
 これは、これで、とても素晴らしいことなのだろうけれども、
 走っていて、楽しいか?
 そうした点だけを考えると、かなり、興味が薄らいじゃう。

 対しまして、我らが911。
 コレはね、タダ曲がる、というだけのひとつの点をもってしても、
 ブレーキで前輪へ荷重したら、それを後輪に戻さないように、ハンドリング。
 スパンッ! って、曲がったら、姿勢が戻る前にアクセル・オン。
 ブァ、ッキュ〜〜ン!
 文字通り、『できたら、エライッ!』の、一言。
 できたときには、
  『エ〜〜ッ、ポルシェって、こんなにかんたんに曲がるのォ〜??(^^)』
 と、わが目を疑うほどの、できばえ。
 ダメな時には、
  『・・・・。  恥・・・・(^^;』
 そう、
 911は、ドライバーに運転技術を教えてくれる車、であります(^^)

 他のクルマでは、ヘンな運転を繰り返していると、クルマにクセがついて、
 どんどん、運転がおかしな方向に堕ちてしまうものですが、
 911なら、
 絶妙なバランスで、本来の挙動に、いつも戻ってくれるから、
 何度でも、チャレンジすることができる。
 一つ一つの部品は、驚くほど、シンプルな作りであるにもかかわらず、
 驚異的な、その組み立て・取り付け精度の高さで、
 クルマが路面からのストレスを溜め込まないように、できているのね。

 911は、開発にあたって、一般道でのテストが、とてつもなく長い。
 理論や、テストコースだけでのテストで作るクルマでなく、
 文字通り、道が育てたクルマ。
 イイ運転かどうか、いつもクルマが教えてくれるから、
 走っていて、そのスリルの裏側に、とてつもない安心感がある。
 こんな車、やはり、他にないと思います(^^)


オープンカーのような、冬の楽しみ 〜冬こそ、窓を全開に〜

 964は、発売当事にしてからが、
 エアコンはフルオートではありません。
 それだって、ポルシェイズム、などと、言われますが、
 要するに、旧いのね(^^;
 温度設定こそ、あるけれど、
 温度ごとに風量を変えてくれるような、賢いヤツではありません。
 これがね〜、冬には、思わぬイイ効果が、あるんですな。

 皆様の中で、オープンカーに乗った事のある方が、
 どれほどいらっしゃるか、は、存じませんが、
 オープンカーの、一番楽しい季節は、実は冬。
 ウィンドウシールドを上げて、上半身をきちんと寒さに装備して、
 ヒーターを効かせながら走る快感は、
 なかなか、そんじょそこらのクルマで味わえるものでは、ございません(^^)
 コタツに入った状態で、頭を寒風が吹いていく。
 こりゃ〜、クセになるそうですな。

 無論、私の964も、オープンではありませんが、
 964は、ウィンドシールドを下げても、走行中に巻き込んでくる風は、そんなにありません。
 それが、冬はとっても好都合。
 是非、窓を全開にして、走ってみてくださいませ。
 オープンカーに似た快感を、味わうことができます。
 最近の、空力ボディをまとい、オートエアコンを完全装備したクルマだと、
 窓を開けると、風がボンボン、巻き込んでくるし、
 その状態でヒーターを掛けても、温風がユルユルと出るだけで、
 そのうち、ヒザが笑ってきちゃうのね〜〜(^^;
 古い964も、なかなか、捨てたモンじゃ〜ございませんですヨ。

 ポルシェの空冷エンジンは、温度が低くなればなるほど、調子が良くなりますね。
 その、調子の良いエンジンに、
 始動後、すぐ効いてくれる、嬉しいヒーター。
 上半身は、寒さに備えて、ジャンパーに、グローブ。
 ヒーターの設定温度を少し高めにして、運転席の窓を、全開に。

 ぐばおぅん、ばばぅぅ〜〜〜ん。。。

 吹き込んでくる寒風は、柔らかに、おへその辺りから上、だけ。
 キーン、と引き締まった風の匂い。
 流れていく景色も、よりライブに感じられます。
 調子を上げて、うなるエンジンの音。
 そして、時折り漂う、シートの皮の匂い。

 ぐぉぉおおおお〜〜〜〜〜ん、ぼばぅおわぁぁぁぁああ〜〜〜んん。。。

 イイ。 イイですヨ〜〜〜(^^)


乗り心地、イノチ!(笑) 〜乗り心地〜

 とりあえず、手の届く価格になった、964。
 現代のクルマに慣れた方に、まずハードルになるのは、その乗り心地。
 餅つきのキネの上に乗ったような感じで、
 路面の凹凸に、ペッタン、ペッタン。
 よく、新しくオーナーになられた方で、
 「購入した車体の、衝撃を吸収しきれない点を克服するために、サス交換を、・・・」
 と、決断される方がいらっしゃいます。
 これ、正しい、とも言え、正しくない、とも、言えるのね・・(^^;
 ノーマルの964の乗り心地は、文字通り、ペッタン、ペッタン、で、あります(笑)
 え〜〜?
 発売当時は、時代の最先端の乗り心地だったんでしょ? ですって?
 イ〜エェ、
 発売された当時から、ペッタン、ペッタン(笑)
 ぐにょ〜ん、と、ロールが多くて、
 これで、本当に200キロで走れるの? って、
 日本のスポーツカーに乗りなれた方なら、ちょいと不安になる、乗り心地。
 対しまして、
 同じ頃に発売された国産スポーツ車は、みんな、
 ロールが少なく、路面の突き上げに、ゴムを付けただけのような、
 ドン、ドン、ズン、ズン、っていう感じの、乗り心地でした。

 ある雑誌に書いてあって、ほ〜〜、と、納得したお話があります。
   クルマは速く走ろうと思ったら、
   ボディに関しては、車体を硬くして、バネをキツくし、サスを短く、ゆとりを無くせばいい。
   そうすればロールもピッチングもなくなり、ハンドルに敏感に反応するようになる。
   しかし、そうなれば、
   FFだろうがFRだろうが、操縦感覚は変わらなくなってくる。
 ほほ〜〜〜〜。。

 ノーマルの964の車高は、ホイールハウス上部と、タイヤとの間に、
 ゲンコツ1個、マルマル入るほど、余裕がありまして、
 それだけサスのストロークが長いのね。
 当然、加速・減速のピッチングが大きい、というか、
 大きいように、作ってある。
 カーブでは、大きくロールするし、ダンパーの発熱も大きい。
 だから、ペッタン、ペッタン、か・・(^^;

 私のまったくの、素人的な私観ですが、
 ストロークの多いサスで、キッチリと路面をつかんでいるからこそ、
 100キロオーバーの速度域でも、ゴーカートみたいにヒョイヒョイ進路変更ができるし、
 収まりも鮮やか。
 RRゆえの、ぐわわぁ〜ん、と、オシリから回るような感覚も、
 サスのストロークが、大きいから。
 壊しちゃもったいない、おいしい持ち味かもしれませんよ(^^)
 そして、
 それだけ大きく、サスが変化しても、すぐ姿勢が元に戻るバランスの良さが、
 結局は、長い時間乗っても、不思議と疲れない、
 964の、乗り心地の真骨頂なのではないか、そう思います。
 ペッタン、ペッタン、という乗り心地は、
 昔からの911ならではの、サスが路面変化に大きく付いていって、ぐ。とこらえる、
 その瞬間の動きが、そう感じるんでしょうかネ。

 度胸のある方は、
 平坦な直線で、100キロからのブレーキングで、手を離す。。。
 あ〜〜、良い子は、真似しちゃいけませんよ(^^;;;、
 私がここに書いたからって、それでどんなことになっても、決して、責任は持てませんが、
 964発売当時のバランスを保っている個体なら、
 まっすぐ、じゅ〜〜〜。って、止まります(^^)
 こんな、
 ものすごいサスペンションを持った車、そうそうにないと思いますヨ(^^)


眺める、楽しさ。。。。 〜塗装〜

 300年ほど前の、古伊万里。
 緻密な濃淡と、縁取り・流し込みの技術。
 藍・一色でしか表現できない制約を、皿の宇宙に見事に昇華させた、
 しかし、今は決して、同じものを作れない、
 『人の手』だけに頼った、
 まさに、眺めるための、技術。

 最近、また、ニューモデルが発表され、
 ポルシェを取り巻く、マスコミの活動は、盛んでありますね。
 その一方で、私には、
 最近のポルシェの塗装の写り方が、気になってしまいまして。
 イヤ、
 結局は素人が気にするわけでして、
 本当は、そんなに大問題では、ないのかもしれませんが(^^;
 964は、ヌメッとした光沢を持った、厚みを感じる塗装だと思います。
 本当は、そんなに厚みはないのかも、知れませんが。
 単色でも、ボディの凹凸に応じて、微妙なグラデーションに見える。
 特に、私の、オークグリーン、という色は、
 カメラに収めても、天気によって、写り方がまるで違ってしまいます。
 これが、楽しい。 飽きない。

 ポルシェに限らず、最近発表されるモデルの、塗装。
 何といいましょうか、
 軽く、硬くて、乾いている、・・・んですよね。
 どこから、どんな角度で見ても、
 シルバーは、シルバー。 変わらない。
 いや、実は同じ塗料です、なんていうオチがあるのかも、知れませんが、
 ボディのアールのきつい部分の、濃淡の変わり目を楽しむような、
 ずっと眺めて楽しみたい塗装では、ないような気がしてしまいます。

 我が家に帰って、クルマを降りて、
 ヘッドライトをなで、
 前に行って、後ろを眺めて。
 と思えば、
 前に戻って、やや斜めから、リヤフェンダーに流れていく、
 単色の、微妙なグラデーションを、じっくり見やって、
 ・・・・・。
 それでも家に入らずに、近所で缶コーヒー買ってきて、また眺めて。。。。
 あ〜〜、私だけぢゃ、ナイっすよ、
 そんな時間の多い方、
 964に乗っている人には、ケッコウ多いんですよ(^^;


『慣らし』は、どこまで、必要か? 〜購入後の、慣らし〜

 さて、新規に購入されたら、
 どんな車でも、最初は、「慣らし」をしますね。
 ポルシェだって、
 購入するまで、ずっと走り回っていたクルマならともかく、
 大概は、ショップの片隅で眠っていた車が、多いはず。
 ほんの少しでも、慣らしてあげることで、
 随分とエンジンが元気を取り戻してくれるものです。

 ところで。
 その、慣らし、ですが、
 やはり、ポルシェ、ですから、
 普通の国産車のような、
 2500回転程度のシフトで守りきるような慣らしは、必要ありません。
 せいぜい、4000まで上げない程度なら、充分。
 3速で4000回転でしたら、それで、制限速度は優に超えておりますし(笑)
 それに、
 私が経験した、自分の964では、
 2500回転を上限にした際の燃費は、リッター4キロ台。
 今は、リッター6.5キロ。
 それも、レッドゾーンぎりぎりまでぶん回して、その数字。
 案外に、低回転域の方が、燃費が悪い。
 ってぇことは、
 慣らしを慎重にしようと、低回転域で回していれば、かえって負担になっちゃう?(笑)
 高回転域が得意のポルシェでは、無理もないことかな?
 車の眠っていた時間の程度にも、よるのでしょうが、
 すでに、中古車、ですし。
 だいたい、1000キロ程度も、この慣らしをしてやれば、
 エンジンの方から『はやくぅ〜』って、せかしてくれるようになると思います。
 そうしたら、ネ。
 うひひひひ〜〜〜〜〜〜(^^)

 とりあえず、慣らしの時期を終えて、普段の走行では、
 油温計の針が動き出すまでの間は、3000回転程度に留めておいて、
 油温計がひと目盛り動いたら、もうガンガン走りこんで大丈夫。
 もっと神経を尖らせて、クルマを暖めている方もいらっしゃると思うのですが、
 私は、そうしています。
 あまり、慣らしに、神経質にならないほうが、楽しい。
 964は、その程度のずぼらさで、充分に元気に動いてくれる、
 イイ相棒でありますヨン(^^)


安売り964を買うと、どうなる・・・? 〜購入の注意!〜



 さて、本日の私は、ワルモノ、ですよ〜〜〜
 巷で今、
 お買い得のプライスタッグの付いたクルマがやたらと目立つ、964。
 そのトラブルを、羅列しちゃおう、ってェんですから。
 これからポルシェを買いたい、
 そう思っていらっしゃる皆様の夢を、打ち砕くかも、知れません。。
 でも。
 イチバン許せないのは、そんな困ったクルマを、初めての方に売ろう、
 って言うショップの、多いこと。

 まずは、エンジンの、オイル漏れ。
 オイルラインはおろか、エンジン本体からのオイル漏れ。
 964は、ある時期を過ぎれば、宿命としてある、トラブルではありますが、
 ショップの常套文句は、
 『こんな程度なら、普通ですよ』 ・・・って、あのね〜、
 エンジンからオイルが漏れていたら、車検が通らないでしょ。
 エキスパートの方なら、それでも乗っていくやり方を知っているけど、
 初めての人なら、それだけで、ポルシェが大嫌いになります!
 直すには、オーバーホール。80万円から。

 シャシーのがたつき。
 サーキット走行のしすぎや、事故などで、
 ストラットタワーバーが、付けられなかったり、
 見かけ上でも、車体が傾いているのがわかるようなクルマなのに、
 『オンホイール・アライメントをすれば大丈夫』 ・・・ですよね、確かに。
 ところで、オンホイール・アライメント、って、やたらカッコイイ響きですな。
 なんのことか、っつーと、
 平たく言えば、4輪タイヤが付いた状態で、まっすぐ走るようにする、って事。
 かたむいたシャシーでも、調整範囲内だったら、まっすぐ走れる、要するにそのまんま。
 汚い言葉、ですが、
 ばかにしてんぢゃね〜よ、と、言いたい。
 964は、曲がる際に、常にアライメントが変化する車。
 たとえ、直進ではかろうじてまっすぐであっても、
 コーナーで、歪んだシャシーでアライメントが設計値以上に変化すれば、即スピンの可能性、あり。
 直すには、・・・。 買いなおしたほうがいいかも。

 エンジンの失火。
 『ほら、アイドリングは素晴しいでしょ〜』 ・・・確かに。
 しかし、964は、1気筒程度、動かなくっても、
 モトロニックの動きで、アイドリングがスムーズな場合があります。
 場合にもよりますが、
 漏れたオイルで、ウォーターハンマーを起こして失火した場合、
 オーバーホールや、エンジン交換の必要もあります。

 サードパーティー製のROMチューニングによる、エンジン不調。
 助手席下にあるコンピュータボックスを開けて、ROMチューニング。
 現車セッティングで、完璧!
 で。
 最初のうちは、狙った通りの馬力が出たのだろうけれど、
 時間が経つうちに、エンジン内部のストレスが溜まり、不調になったもの。
 ハンチング、アイドリング不良、失火、など。
 ROMを戻しても、改善できない場合が多く、
 ポルシェAGが予想できないトラブルが溜まっている場合があります。
 症状から原因を探ることからして、難しくなりますね。

 かなり極端な例を、何点か並べて見ましたが、
 私が困ってしまうのは、
 こうした、トラブルを抱えた車のオーナー様とお話した際、
 『それでも、ポルシェなんだから・・・』
 という考えを、捨てられずにいらっしゃる点、であります。
 ポルシェなんだから、何とかなるはず。
 その気持ちが繋げていく、次の整備工場探し、ショップとの泥沼の交渉。。。
 お話をうかがった私も、微力ながら、何とか解決してさしあげたい、とは思うのですが。

 何千点もの部品。 15年以上の歳月。 想像できないストレス。 メンテナンス不足。
 そうした、いくつものトラブルがあいまって、現に不調を起こしているクルマを、
 ただ、安いから、という理由で、手に入れてしまった、オーナー様。
 許せない、許せないショップ。。
 しかし。
 私も、以前、とある外車で、似たような経験をしましたが、
 そして、そのオーナー様と似たように、いろいろすったもんだを繰り返した挙句、
 私は、結局は、誰が悪いのでもない、と、
 全てを、買った自分のせいに戻して、購入した車を諦めて、大金を損しました。
 本当に悔しかった〜〜・・
 悔しかった、けど、
 当時、そうでもしなければ、短気な私のこと、
 ずっと、イライラして、最後は事故を起こしただろう、と思うのです。
 そして今も、私には、手に入れたクルマがダメ車であったときは、
 やはり、
 同じ事をする以外には、頭に浮かばないのです。

 ポルシェを目指す皆様、どうぞ、お願いでございます、
 初めてのポルシェ、であれば、
 車両代金に、整備費用を100万円程度考え、
 信頼できるショップを選んで、値段が多少高いのを承知で、購入して頂きたい。
 買ってから、あれこれご相談されても、
 私は所詮、素人。 
 あそこが、ここが、と申しても、決して、責任など持てません。
 むしろ、
 信頼ある購入ができるショップを選ぶためにこそ、
 このインターネットでポルシェの情報交流をする、意義があると思うのです。


過激なノスタルジーは、どこへゆく・・・ 〜幻想〜



 先日、首都高速で、新しい911、
 モデルコード997となる個体に、巡り合わせました。
 う〜〜ん、いいなァ〜
 ストレスなく、するする〜〜〜っと沸き起こるトルク、
 一糸乱れぬ挙動。 バネ仕掛けのような加速。 素晴しい。。。
 しかし、素晴しい、は、素晴しいのですが、
 どうも、私には、新しいポルシェの持つ影よりも、
 旧いモデルたちの出す、オーラの方が、新鮮に見えてしまう、
 そんな所がございます。

 初めて乗った、83年式の944。 あれは、楽しかった。
 オートマチックながら、まだ荒削りで、シフトが合わないところもあったものの、
 パワステなどなく、また、当然あるはずの、ハンドルの遊びすら、なく。
 80キロで、ちょっとした轍に捕まろうものなら、
 リアが簡単に流れて、車はすぐ、進行方向に対して、横を向いてスライドしてしまう。
 慌てることなく、アクセルオンで、カウンターステアをチョ、チョ、っと当てると、
 するっ、と復帰して、
 何事もないかのような、猛然とした直線加速へ戻る。
 そんな、当時では充分極太であったはずの、50タイヤのブレイクに備えて、
 ハンドルは、がっちり持たない。
 しっかりと、2時10分の位置を保って、でも、うずらの卵1個分くらいの余裕を持って、フワッとつかむ。
 現代で、そのような話を繰り出せば、
 200`という当時の最高速域は、とんでもなく危険なものの様に、思えるのだけれども、
 944は、そんな速度域でも、むしろ安定して、路面をなめるように走ってくれた。
 いつも危険で、それでいて、いつも安心感のある、
 素晴しいスリルと楽しみを兼ね備えた、クルマでありました。

 今、私はポルシェ仲間たちとの話で、よく、
 「もっと一般道を、一生懸命に走りたい」 と言う言葉を使います。
 私にとってのクルマは、
 乗り込んだ際のウィンドシールドに、行き先の景色が、どんな風に展開するか、
 それを思い浮かべては、背中がクスクスッと笑ってしまうような、
 そんな道具であり、相棒でありまして、
 元々が風来坊の、移民のような人間である私には、
 景色が変わることが、クルマにとって、何よりも大切であります。
 じゃ、吹いてくる風の香りは、スパイス、かな〜?(笑)
 ア〜ハハ、
 とっても、キザな横道にそれてしまいましたが、
 高速道路の利用を、必要最小限にして、
 行く先々でのサプライズをたくさん楽しみたい、そんな私には、
 時速80`以下での走行感覚が、とっても大切なもの、なんですね。
 低速で走っていても、スリルと裏腹の安心感を、いつも味わっていたい。。。
 それが、
 私の求める、理想のクルマであり、ポルシェであります。

 最近のクルマたちは、どれも非常に馬力と性能が上がり、
 またその一方で、どれも運転する感覚が、非常に希薄になりつつあります。
 希薄になったその分だけ、運転を磨く機会が、減っている、とも言えるわけで。
 たとえば、
 コーナーに、オーバースピードで進入し、リアが流れた際、
 とっさにブレーキを踏んでしまうのが、現代のほとんどの若者たちではないでしょうか。
 スピンを避けるための、正解は、
 アクセルをオンして、ハンドルを戻し、時にはカウンターを少し当て、
 グリップが復活したら、そこでブレーキング、そしてハンドルを切り直す。
 この一連の作業に、きちんと応えてくれるのが、ポルシェであります。
 だから、ポルシェは、すごい。
 200`出る車で、200`出すだけではない、本当の性能は、そこにあります。
 一般論として、
 車の運転は、ドキッとする経験がないと、なかなか上達しないものですが、
 今のクルマで限界を超えてしまうと、
 臨界点があまりに高いために、対処できる時間は、パワーと速さのなかった昔に比べて、
 あまりにも、短いですね。
 上達する前に、楽しくなる前に、それを命と引き換えてしまいかねない。
 そうでなくとも、
 その臨界点付近でなければ、ドライブしている感覚を味わえないのであれば、
 今のクルマをドライブする楽しさは、昔の車に比べて、逆に減っている、ということになる。。。
 なんとも、アイロニーであります。

 さて、
 964が旧くなってきたのか、時代が964に追いついてきたのか、
 馬力だけを考えたアドバンテージは、もはや964にはなくなってきました。
 他のクルマに追い抜かれるのは、私だって、やはり悲しい。。。
 しかし、
 半クラッチのほとんどないシフト、ムズムズするリアタイヤ、
 今4本のタイヤの、どれが踏ん張っているのか、瞬時にわかる運転感覚は、
 やはり、964でなければ。。
 と思わせるには、充分すぎるほどの楽しさがありまして、
 まだまだ、他のモデルを物色するような気にはなれない自分であります。

 では、例えば、まだ見えない将来、
 964以外の車のシートに座る必要が、できた、として、
 低速でもスリルがあって、高速でも安定した走りの、俊敏な、小型のクルマ。。
 そんな夢を持続できる環境が、その時代に、果たして準備できているのだろうか?
 危険なファンタジーですが、
 これは、1台のクルマに惚れ込んだオーナー様なら、誰もが思う寂しさだ、
 ということでも、あるそうであります。


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